採用試験
令和7年度歯科臨床研修医選考試験
応募書類受付期間 |
2024年12月1日~2025年2月3日 |
採用試験日 |
2025年2月8日(土) |
応募必要書類 |
写真付きの履歴書、成績証明書、卒業見込証明書 |
※病院見学については随時受け付けておりますので、お気軽にご連絡お待ちしております。
臨床研修プログラム
プログラム名
医療法人社団松和会池上総合病院 単独型歯科医師臨床研修プログラム
研修管理委員会
池上総合病院臨床研修管理委員会
プログラムの特徴
総合病院の歯科・口腔外科の研修施設であるため有病者歯科治療と口腔外科的疾病および全身管理や救急診療・蘇生の研修が可能である。
第1年次には医療者としての基礎的知識や総合病院の医療スタッフとの連携などから始まり、修了時には歯科プライマリー・ケアに対応できるように初期研修を行なう。
第1年次修了者に限り、第2年次に歯科医療を行なう上で必要となる基本的な医科知識のため関連他科での研修(他科ローテーション研修)と口腔外科診療を中心とした全身管理のアドバンス・コースを行なう。麻酔科(3~6ヶ月)、救急科(3ヶ月)、放射線診断科(3ヶ月)、内科又は外科(希望により3ヶ月)にて研修を行なう。
臨床研修の目標
当院の歯科医師臨床研修の目標は歯科医師として優れた資質と人格を備え、すべての歯科医師に求められる基本的診断・診療・技術を習得し、複雑かつ高度化する医療事情においても患者本位の診療を行い得る能力を培うことである。
参加施設及び指導体制
単独型臨床研修施設
施設名 |
医療法人社団松和会 池上総合病院 |
管理者 |
病院長 繁田明義 |
プログラム責任者 |
歯科口腔外科医師 渡辺大介 |
指導体制
指導歯科医の指導監督の下、上級歯科医による屋根瓦方式を基本とする。
研修期間及び研修内容
研修期間
1年とする(2025年4月1日~2026年3月31日)
単独型臨床研修施設
研修期間 |
12ヶ月(4月~3月)。 第1年次を修了した研修歯科医の希望によりアドバンス・コースとして第2年次に継続研修を行なう
|
研修内容 |
歯科全般に共通するプライマリーケアに求められる医学知識と技能の修得 |
評価に関する事項
修了判定を行う項目 |
症例数(3ヶ月毎の段階に沿ったレポート提出で把握) 4~6月:基礎医学知識の習得(座学) 7~9月:見学実習(ケースレポート) 10~12月:予診、基本手技の実習(各研修内容のレポート) 1~3月:実患者のプライマリーケア、基本手技の習得 (ケースレポート) |
修了判定を行う基準 |
必要症例数を達成していること、また指導歯科医によるレポートでの評価がB以上であること。 |
募集定員、募集方法及び採点の方法
募集定員 |
1名 |
募集方法及び採点の方法 |
臨床研修プログラムを公開し、公募とする。 またマッチングシステムを利用し、選考試験(面接試験、筆記試験)を行う。 |
研修歯科医の処遇
1.雇用形態 |
常勤 |
2.研修手当 |
月額334,000円(※時給2,000円相当) その他 住宅手当(※本人世帯主の場合) |
3.勤務時間 |
9:00~17:00(平日) 9:00~12:00(土曜日隔週)※休憩なし |
4.休暇 |
基本的な休暇 土曜日(隔週)、日曜日、祝日 その他 有給休暇、夏季休暇、年末年始 |
5.時間外勤務の有無 |
無 |
6.当直の有無 |
無 |
7.宿舎の有無 |
無 |
8.研修歯科医室の有無 |
無 |
9.社会保険・労働保険 |
社会保険、雇用保険、厚生年金加入、労災保険 |
10.健康管理 |
健康診断 1回/年 |
11.歯科医師賠償責任保険 |
医療機関にて加入、個人加入任意 |
12.外部の研修活動 |
学会、研究会等への参加可 学会、研究会等への参加費用支給有 |
13.有給休暇 |
あり |
具体的な研修目標
A. 歯科医師としての基本的価値観(プロフェッショナリズム)
1.社会的使命と公衆衛生への寄与
社会的使命を自覚し、説明責任を果たしつつ、社会の変遷に配慮した公正な医療の提供及び公衆衛生の向上に努める。
2.利他的な態度
患者の苦痛や不安の軽減と福利の向上を最優先するとともにQOLに配慮し、患者の価値観や自己決定権を尊重する。
3.人間性の尊重
患者や家族の多様な価値観、感情、知識に配慮し、尊敬の念と思いやりの心を持って接する。
4.自らを高める姿勢
自らの言動及び医療の内容を省察し、常に資質・能力の向上に努める。
B.資質・能力
1.医学・医療における倫理性
診療、研究、教育に関する倫理的な問題を認識し、適切に行動する。
- 人間の尊厳を守り、生命の不可侵性を尊重する。
- 患者のプライバシーに配慮し、守秘義務を果たす。
- 倫理的ジレンマを認識し、相互尊重に基づき対応する。
- 利益相反を認識し、管理方針に準拠して対応する。
- 診療、研究、教育の透明性を確保し、不正行為の防止に努める。
2.歯科医療の質と安全の管理
患者にとって良質かつ安全な医療を提供し、医療従事者の安全性にも配慮する。
- 医療の質と患者安全の重要性を理解し、それらの評価・改善に努める。
- 日常業務の一環として、報告・連絡・相談を実践する。
- 医療事故等の予防と事後の対応を行う。
- 歯科診療の特性を踏まえた院内感染対策について理解し、実践する。
- 医療従事者の健康管理(予防接種や針刺し事故への対応を含む。)を理解し、自らの健康管理に努める。
3.医学知識と問題対応能力
最新の医学及び医療に関する知識を獲得し、自らが直面する診療上の問題について、科学的根拠に経験を加味して解決を図る。
- 頻度の高い疾患について、適切な臨床推論のプロセスを経て、鑑別診断と初期対応を行う。
- 患者情報を収集し、最新の医学的知見に基づいて、患者の意向や生活の質に配慮した臨床決断を行う。
- 保健・医療・福祉の各側面に配慮した診療計画を立案し、実行する。
- 高度な専門医療を要する場合には適切に連携する。
4.診療技能と患者ケア
臨床技能を磨き、患者の苦痛や不安、考え・意向に配慮した診療を行う。
- 患者の健康状態に関する情報を、心理・社会的側面を含めて、効果的かつ安全に収集する。
- 診察・検査の結果を踏まえ、一口腔単位の診療計画を作成する。
- 患者の状態やライフステージに合わせた、最適な治療を安全に実施する。
- 診療内容とその根拠に関する医療記録や文章を、適切かつ遅滞なく作成する。
5.コミュニケーョン能力
患者の心理・社会的背景を踏まえて、患者や家族と良好な関係性を築く。
- 適切な言葉遣い、礼儀正しい態度、身だしなみで患者や家族に接する。
- 患者や家族にとって必要な情報を整理し、分かりやすい言葉で説明して、患者の主体的な意思決定を支援する。
- 患者や家族のニーズを身体・心理・社会的側面から把握する。
6.チーム医療の実践 医療従事者をはじめ、患者や家族に関わる全ての人々の役割を理解し、連携を図る。
- 歯科医療の提供にあたり、歯科衛生士、歯科技工士の役割を理解し、連携を図る。
- 多職種が連携し、チーム医療を提供するにあたり、医療を提供する組織やチームの目的、チームの各構成員の役割を理解する。
- 医療チームにおいて各構成員と情報を共有し、連携を図る。
7. 社会における歯科医療の実践
医療の持つ社会的側面の重要性を踏まえ、各種医療制度・システムを理解し、地域社会に貢献する。
- 健康保険を含む保健医療に関する法規・制度の目的と仕組みを理解する。
- 地域の健康問題やニーズ把握など、公衆衛生活動を理解する。
- 予防医療・保健・健康増進に努める。
- 地域包括ケアシステムを理解し、その推進に貢献する。
- 災害や感染症パンデミックなどの非日常的な医療需要について理解する。
8.科学的探究
医学及び医療における科学的アプローチを理解し、学術活動を通じて、医学及び医療の発展に寄与する。
- 医療上の疑問点に対応する能力を身に付ける。
- 科学的研究方法を理解し、活用する。
- 臨床研究や治験の意義を理解する。
9.生涯にわたって共に学ぶ姿勢
医療の質の向上のために省察し、他の歯科医師・医療者と共に研鑽しながら、後進の育成にも携わり、生涯にわたって自律的に学び続ける。
- 急速に変化・発展する医学知識・技術の吸収に努める。
- 同僚、後輩、歯科医師以外の医療職と互いに教え、学びあう。
- 国内外の政策や医学及び医療の最新動向(薬剤耐性菌等を含む。)を把握する。
C.基本的診療業務
1.基本的診療能力等
(1)基本的診察・検査・診断・診療計画
<研修内容:初診患者に対し、~までを一連で実施する> <症例数:10症例>
- 患者の心理的・社会的背景を考慮した上で、適切に医療面接を実施する。
<研修内容:予診時医療面接>
- 全身状態を考慮した上で、顎顔面及び口腔内の基本的な診察を実施し、診察所見を 解釈する。
<研修内容:口腔内診察、頭頚部診察、各種検査の必要性の判断後、診察所見の解釈を電子カルテに記載して上級歯科医の承認を受ける>
- 診察所見に応じた適切な検査を選択、実施し、検査結果を解釈する。
<研修内容:エックス線検査、咬合検査、咀嚼能力検査、歯周組織検査を実施して、カルテ所見記載と上級歯科医の承認>
- 病歴聴取、診察所見及び検査結果に基づいて歯科疾患の診断を行う。
<研修内容:予診、初診患者の診査・検査に基づく診断に関する口頭試問と上級歯科医の承認>
- 診断結果に基づき、患者の状況・状態を総合的に考慮した上で、考え得る様々な一口腔単位の診療計画を検討し、立案する。
<研修内容:診療計画に関するカンファレンス、歯科疾患管理用紙の記載、インフォームドコンセント用紙の作成>
- 必要な情報を整理した上で、わかりやすい言葉で十分な説明を行い、患者及び家族 の意思決定を確認する。
<研修内容:担当上級歯科医と共に患者への病状説明>
(2)基本的臨床技能等
-
- 歯科疾患を予防するための口腔衛生指導、基本的な手技を実践する。
<研修内容:当院ではブラッシング指導やフッ化物塗布など、周術期口腔機能の管理を行う患者を中心に研修を行う>
-
<症例数:10症例>(各症例必ず1症例以上を行う)
- 一般的な歯科疾患に対応するために必要となる基本的な治療及び管理を実践する。
a.歯の硬組織疾患 |
<研修内容:う蝕処置(コンポジットレジン修復、インレー修復)> <症例数:5症例>(各症例必ず1症例以上を行う) |
b.歯髄疾患 |
<研修内容:抜髄、根管治療> <症例数:5症例>(各症例必ず1症例以上を行う) |
c.歯周病 |
<研修内容:歯周組織検査、スケーリング・ルートプレーニング、咬合調整、暫間固定、歯周外科処置など> <症例数:5症例>(いずれかの内容で合計5症例とする) |
d.口腔外科疾患 |
<研修内容:抜歯処置など> <症例数:10症例> |
e.歯質と歯の欠損 |
<研修内容:クラウン補綴、部分床義歯作成、全部床義歯作成、旧義歯調整> <症例数:5症例>(いずれかの内容で合計5症例とする) |
f.口腔機能の発達不全、口腔機能の低下 |
<研修内容:口腔がん患者の術後リハビリとして摂食嚥下機能訓練> <症例数:5症例> |
- 基本的な応急処置を実践する。
<研修内容:口腔、顎、顔面外傷の応急処置>
- 歯科診療を安全に行うために必要なバイタルサインを観察し、全身状態を評価する。
<研修内容:静脈内鎮静法下手術患者の術前術後の全身状態の評価> <症例数:10症例>
- 診療に関する記録や文書(診療録、処方せん、歯科技工指示書等)を作成する。
- 医療事故の予防に関する基本的な対策について理解し、実践する。
(3)患者管理
-
- 歯科治療上問題となる全身的な疾患、服用薬剤等について説明する。
<研修内容:上級歯科医と共に有病者の予診・問診時に既往歴、服薬状況、全身状態の聴取、休薬説明と指示>
-
<症例数:10症例>
- 患者の医療情報等について、必要に応じて主治の医師等と診療情報を共有する。
- 全身状態に配慮が必要な患者に対し、歯科治療中にバイタルサインのモニタリング を行う。
<研修内容:心拍および血圧の状況に配慮が必要な患者に対し、歯科治療中にバイタルサインのモニタリングを行う>
-
<症例数:10症例>
- 歯科診療時の主な併発症や偶発症への基本的な対応法を実践する。
- 入院患者に対し、患者の状態に応じた基本的な術前・術後管理及び療養上の管理を実践する。
<研修内容:入院鎮静法下手術、全身麻酔手術患者の服薬管理、指示及び検査オーダーを含めて全身管理を行う>
<症例数:5症例>
(4)患者の状態に応じた歯科医療の提供
- 妊娠期、乳幼児期、学齢期、成人期、高齢期の患者に対し、各ライフステージに応じた歯科疾患の基本的な予防管理、口腔機能管理について理解し、実践する。
- 各ライフステージ及び全身状態に応じた歯科医療を実践する。
2.歯科医療に関連する連携と制度の理解等
(1)歯科専門職間の連携
- 歯科衛生士の役割を理解し、予防処置や口腔衛生管理等の際に連携を図る。
- 歯科技工士の役割を理解し、適切に歯科技工指示書を作成するとともに、必要に応 じて連携を図る。
- 多職種によるチーム医療について、その目的、各職種の役割を理解した上で、歯科専門職の役割を理解し、説明する。
(2)多職種連携、地域医療
- 地域包括ケアシステムについて理解し、説明する。
- 地域包括ケアシステムにおける歯科医療の役割を説明する。
- がん患者等の周術期等口腔機能管理において、その目的及び各専門職の役割を理解 した上で、多職種によるチーム医療に参加し、基本的な口腔機能管理を経験する。
- 歯科専門職が関与する多職種チーム(例えば栄養サポートチーム、摂食嚥下リハビリテーションチーム、口腔ケアチーム等)について、その目的及び各専門職の役割を理解した上で、チーム医療に参加し、関係者と連携する。
(3)地域保健
- 地域の保健・福祉の関係機関、関係職種を理解し、説明する。
- 保健所等における地域歯科保健活動を理解し、説明する。
(4)歯科医療提供に関連する制度の理解
- 医療法や歯科医師法をはじめとする医療に関する法規及び関連する制度の目的と仕 組みを理解し、説明する。
- 医療保険制度を理解し、適切な保険診療を実践する。
- 介護保険制度の目的と仕組みを理解し、説明する。
症例数
(1)到達目標達成に必要な症例数 |
合計54症例 |
(2)経験することを目標とする症例数 |
合計90症例 |