ご自分の身体にあった食事を、美味しく召し上がることが、あなたの健康な食事です
人には、それぞれの生活環境の中で必要な食べ物を選び、必要な量を食べ、不要なものを排泄するという生物学的な仕組みがそなわっています。いわゆる食欲と消化吸収・代謝、尿排泄の調整を行うことです。
食欲は、脳の中枢と自律神経、多くの器官から分泌されるホルモンによって調整されます。消化吸収・代謝は、口腔・食道・胃・小腸・大腸・膵臓・肝臓の働きによって種々の栄養素と水分を摂り込み、身体に必要な物質を合成・貯蔵し老廃物を生成、最終的に腎臓で作られた尿を排泄します。これらの複雑な仕組みと、美味しく感じる精神的な体験があって、健康な食事となるのです。
病院に来られる方々には、これらの仕組みのどこかが障害されていることが珍しくありません。ホルモン異常の糖尿病や、胃腸の切除手術、歯の欠損による咀嚼困難や脳卒中後遺症による嚥下障害、ストレスが原因で起こる胃腸障害や心臓病・肺疾患による食欲不振、過食や食品の偏りの結果として起こったメタボリックシンドロームもそうです。
また、病院に来られることのない方々も、生活環境が複雑になった現代において、必要な食べ物を必要な量だけ選択することは難しく、さらに「美味しい」と感じる舌の味覚が、必ずしも脳は“美味しい”ではなく、ストレスに感じている場合もあり、健康な食習慣を維持するのは困難と言わざるを得ません。
食事のあり方に目を向ける必要や機会がありましたら、食を一緒に考える管理栄養士がいることを覚えていて下さると幸いです。
食事は栄養状態や摂取状況に応じて、管理栄養士が栄養計画を立案しております。